ステージ空間を埋め尽くすのではなく囲うことによってその広がりを最大限に感じられるものとしました。ステージ上で生まれるその奥行きは、客席全体の大きな空間と混ざり合い、見ている場所と演じられている場所との境目をなくします。舞台最前部から始まる透明の帯は、不透明の白い布帯と交わりながら上空へと伸び、両者の隙間からは、さらにその向こう側にあるもの(例えば空)が垣間見られることを考えました。