一枚ごとの平面を縁取る輪郭があり、輪郭が浮かび上がることでさらに新たな平面が発見されるステージです。シンプルな要素で奥行きと深みを得た空間は、そこから生じる感覚を深く確かなものとして貯め込む受容器となるようにと考えました。歌うことの喜び、 歌えることの喜びを誰よりも感じているこの演者の歌声が、聴く人の心に深くまっすぐ届き、いつまでもその温もりを保ち続ける器となるようなステージを目指しました。従ってステージは全方位に対して開かれており、 演者は観客の一人ひとりとの距離感を縮めることができるものとなっています。